2014年1月4日土曜日

障害者のトラブル時に支援者育成 滋賀県での取り組み

障害者のトラブル時に支援者育成 湖国の福祉関係者ら
                                     京都新聞 2013年12月31 

 知的障害や発達障害がある人が、犯罪につながるトラブルを起こしたり、警察に逮捕された場合に福祉の支援体制を整える「トラブルシューター」の育成に滋賀県内の福祉関係者らが取り組んでいる。障害がある人たちは十分な意思疎通ができず、周りの障害への理解不足から誤解されるケースがあるといい「障害の特性に対する理解を広げたい」としている。

 障害者福祉施設「大津市立やまびこ総合支援センター」によると、障害がある人たちは障害の特性で、強いこだわりや周りとコミュニケーションがうまく取れないことがあるという。そのため、じっと人を見つめたり、いきなり人の物に触るなどしてしまい、警察から注意を受けたり、逮捕されることがあるという。
 

 トラブルシューターは、障害者の権利擁護活動をするNPO法人「PandA-J」(東京都)が考案。障害がある人たちがトラブルを起こしたり逮捕された時に、警察や被害者らに障害の特性を説明し、理解を求める。その後、トラブルや事件が起きないように、福祉支援体制や生活環境を整える。同NPOの養成セミナーを受講すれば修了証がもらえ、トラブルシューターと認定される。
 

 滋賀県内では2011年4月に社会福祉士や弁護士、臨床心理士ら十数人が集まって勉強会を発足させた。11月には大津市内で同NPOの養成セミナーを開き、約60人が参加。刑事手続きについて弁護士から説明を受け、精神科医からは罪を犯した障害者の特徴について話を聞いた。
 
 

 取り組みを広げているやまびこ総合支援センターの相談員越野緑さん(38)は「事案が起きた時にすぐに動けるネットワーク体制を作りたい。行政関係者や企業など障害者に関わりのある幅広い人たちに参加してほしい」と話している。

 
 このような取り組みが、各地に広がるといいですね。支援と言うより、お互いがお互いの関わり合いの中で、平等な立場で、人として。

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