tag:blogger.com,1999:blog-9922387859963968222024-03-08T20:31:52.928+09:00カウンセリングルーム 希望の翼カウンセリングルーム希望の翼http://www.blogger.com/profile/06106733920079985562noreply@blogger.comBlogger43125tag:blogger.com,1999:blog-992238785996396822.post-18198131003244197102018-03-22T14:00:00.003+09:002018-03-22T17:03:16.427+09:00マインドフルネス<span style="font-family: MS Pゴシック;">
</span><br />
<div class="MsoNormal" style="margin: 0mm 0mm 0pt;">
<span style="font-family: 游明朝;">久しぶりにブログを書きます。<span lang="EN-US"><o:p></o:p></span></span></div>
<span style="font-family: MS Pゴシック;">
</span><br />
<div class="MsoNormal" style="margin: 0mm 0mm 0pt;">
<span lang="EN-US"><o:p><span style="font-family: 游明朝;"></span></o:p><span style="font-family: 游明朝;"></span></span><span style="font-family: 游明朝;"><span style="font-family: 游明朝;">今回はマインドフルネスの効果について書きたいと思います。<span lang="EN-US"><o:p></o:p></span></span></span><br />
<span style="font-family: MS Pゴシック;"></span><br />
<span style="font-family: 游明朝;"> ――マインドフルネスとは「瞬間瞬間に立ち現れてくる体験に対して、今の瞬間に、判断しないで、意図的に注意を払うことによって実現」するものです。<span lang="EN-US"><o:p></o:p></span></span><br />
<br />
<span style="font-family: MS Pゴシック;">
</span><br />
<div class="MsoNormal" style="margin: 0mm 0mm 0pt;">
<span lang="EN-US"><o:p><span style="font-family: 游明朝;"> </span></o:p></span></div>
<span style="font-family: MS Pゴシック;">
</span><br />
<div class="MsoListParagraph" style="margin: 0mm 0mm 0pt 18pt; mso-list: l0 level1 lfo1; mso-para-margin-left: 0gd; text-indent: -18pt;">
<!--[if !supportLists]--><span lang="EN-US" style="mso-bidi-font-family: 游明朝; mso-bidi-theme-font: minor-latin; mso-fareast-font-family: 游明朝; mso-fareast-theme-font: minor-latin;"><span style="mso-list: Ignore;"><span style="font-family: 游明朝;">①</span><span style="font-size-adjust: none; font-stretch: normal; font: 7pt/normal "Times New Roman";">
</span></span></span><!--[endif]--><span style="font-family: 游明朝;"> <span lang="EN-US">MRI</span>で脳の機能を調べた研究によると、デフォルトモードネットワーク(<span lang="EN-US">DMN</span>)の接合度合いが活性化されたとのことです。これは脳が何もしていないときに、活性化している脳のネットワークで、認知症を発症していると低下が著しいものです。さらに続けると脳の機能だけではなく構造も変化するとの報告もあります。注意集中が高くなり、自分が何を認知しているかを認知するメタ認知が強化される。この能力は、勉強するときに非常に大切な能力です。<span lang="EN-US"><o:p></o:p></span></span></div>
<span style="font-family: MS Pゴシック;">
</span><br />
<div class="MsoListParagraph" style="margin: 0mm 0mm 0pt 18pt; mso-list: l0 level1 lfo1; mso-para-margin-left: 0gd; text-indent: -18pt;">
<!--[if !supportLists]--><span lang="EN-US" style="mso-bidi-font-family: 游明朝; mso-bidi-theme-font: minor-latin; mso-fareast-font-family: 游明朝; mso-fareast-theme-font: minor-latin;"><span style="mso-list: Ignore;"><span style="font-family: 游明朝;">②</span><span style="font-size-adjust: none; font-stretch: normal; font: 7pt/normal "Times New Roman";">
</span></span></span><!--[endif]--><span style="font-family: 游明朝;"> <span lang="EN-US">ADHD</span>への効果<span lang="EN-US"><o:p></o:p></span></span></div>
<span style="font-family: MS Pゴシック;">
</span><br />
<div class="MsoListParagraph" style="margin: 0mm 0mm 0pt 18pt; mso-para-margin-left: 0gd;">
<span style="font-family: 游明朝;"> マインドフルネスによって注意機能が改善されることを考えれば、当然<span lang="EN-US">ADHD</span>の児童生徒さんへの改善も期待されます。実際の研究では、不注意行動・多動衝動行動のどちらにおいても改善効果があることが示されています。<span lang="EN-US">ADHD</span>の不注意優勢型においては、十分に改善されたと報告されています。不注意優勢型は、気が散りにくくなり、学校での勉強など、持続的な努力が必要な課題に対して、取り組むことができるようになると思われます。<span lang="EN-US"><o:p></o:p></span></span></div>
<span style="font-family: MS Pゴシック;">
</span><br />
<div class="MsoListParagraph" style="margin: 0mm 0mm 0pt 18pt; mso-para-margin-left: 0gd;">
<span lang="EN-US"><o:p><span style="font-family: 游明朝;"> </span></o:p></span></div>
<span style="font-family: MS Pゴシック;">
</span><br />
<div class="MsoListParagraph" style="margin: 0mm 0mm 0pt 39pt; mso-list: l0 level2 lfo1; mso-para-margin-left: 0gd; text-indent: -18pt;">
<!--[if !supportLists]--><span lang="EN-US" style="mso-ascii-font-family: 游明朝; mso-bidi-font-family: 游明朝; mso-fareast-font-family: 游明朝; mso-hansi-font-family: 游明朝;"><span style="mso-list: Ignore;"><span style="font-family: 游明朝;">※</span><span style="font-size-adjust: none; font-stretch: normal; font: 7pt/normal "Times New Roman";"> </span></span></span><!--[endif]--><span style="font-family: 游明朝;"> 以上、今回はマインドフルネスの効果について、<span lang="EN-US">2</span>点紹介させていただきました。次回も引き続きマインドフルネスについて書きたいと思います。</span><br />
<span style="font-family: 游明朝;"></span><br />
<span style="font-family: 游明朝;">引用文献</span><br />
山川修 マインドフルネスを教育に活かすための一考察 2015<br />
藤田彩香ら 児童に対するマインドフルネトレーニングがADHD症状改善に及ぼす影響<br />
2013</div>
<br />
<span style="font-family: MS Pゴシック;">
<br />
カウンセリングルーム 希望の翼です。<br />
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カウンセリングルーム希望の翼http://www.blogger.com/profile/06106733920079985562noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-992238785996396822.post-23580376580107522922017-01-26T17:34:00.001+09:002017-01-26T17:34:02.772+09:00色の世界を初体験(色覚補正めがね)<br />
66歳のこの年齢になるまで見たこともない色の世界を体験した。<br />
私の目には、桜の花の色は余程濃い色でない限り白い花でしかない。秋の紅葉を黄色以外美しいと思って眺めたことがない。紅葉狩りという言葉があるようだが、私には無縁の世界だった。山登りにはよく行ったが、紅葉に時期に、周囲は「わー!、きれい」と歓声を上げるが、私には「へー」としか思えなかった。<br />
そう、私は色覚異常者だった。赤緑色盲という診断名でした。もちろん日常生活には何の支障もなかった。高校の進路選択の時に、理系をやめて文系にしなければならなかったときは、さすがに辛かった。が、今の時代はそんなこともないらしい。かといって、私みたいに色の世界を楽しめない人が、少なからずいることに変わりはないと思われるが。<br /> が、しかしである。それが変わる事態が起きていた。私には青天の霹靂と言いたいような事態である。え~!!そんなのあり~!!と言う事態である。色覚補正めがねの登場である。<br /> 先日めがねを買い換えようとして、メガネスーパーに出かけた。それがその店にたまたま、検査道具等が置いてあると言うことで、早速受けてみた。そしたらなんと、あのつぶつぶの検査表が見えたではないか。くっきりと。驚きである。そう思っていたらお店の人の計らいで、しばらく外の景色でもと言うことになり、しばらくそこらを歩いてみた。向かいの店の着物屋さんへ入る。綺麗な振り袖が飾ってある。色鮮やかであった。見事であった。こんなにも綺麗なものかと、しばらく感動に浸っていた。また、眼鏡屋さんのお店で見せてもらったいくつかの写真の中に桜もあった。それがピンクなのである。人々はこんな色合いの景色を見ているのだなあと、羨ましく思った。自分が残念にも思った。が、まあ、これが自分の人生かとも思う。<br /> ちなみに値段を聞いた。7万円である。その値段を聞いて、今更いらないやとも思って、帰った。でも、若い人には朗報だと思う。高いけどぜひお試しあれと思う。そう思って、この文章を書いた。それにしても、あの桜がピンクに見えた。嬉しい。<br /> カウンセリングルーム希望の翼http://www.blogger.com/profile/06106733920079985562noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-992238785996396822.post-12456444152688573042017-01-26T17:30:00.002+09:002017-01-26T17:30:09.910+09:00マインドフルネスとADHD<br />
最近テレビなどでよく報じられているマインドフルネス。多くはうつとか大人を対象にした取り組みの話であるが、実は児童・生徒を対象とした取り組みも行われており、その効果も実証されている。<br /> <br /> そこで今回は、藤田彩香氏ら(2013)の実践的研究を読み、具体的にはどのような効果があるのかを整理してみたいと思う。<br /> 氏らの研究の対象は8~11才の児童。<br /> 結果は、<br /> 多動衝動得点の改善は、不注意優勢型では、75%。混合型では、18%。<br /> 不注意得点の改善は、不注意優勢型では、48%。混合型では、30.2%。<br /> であった。<br /> 同じくADHDであっても、その効果はそれぞれ認められるものの、その型によって、大きく異なるようである。しかし、いずれにしても不注意行動、多動衝動のどちらにおいても改善が見られると言うことである。また、氏らは考察で前頭葉の注意機能の改善は期待できないものの、頭頂葉の注意機能の改善は期待できるとしている。つまり、マインドフルネスは、行動などの変化だけではなく、脳機能の変化も期待できる取り組みであるようである。脳機能への効果については、日和悟氏ら(2016)も、MRIを使った研究で、数息観と言われる初心者を対象とした簡単な集中瞑想においても、注意制御への影響が生じていると報告している。<br /> 私自身の児童への取り組みにおいても、児童が終了後に落ち着いた様子を見せ、「気持ちよかった」と言う感想を聞くにつけても、それ相応の効果があるのではないかと思っている。もちろん長期的に経過を見ないといけないが。<br />
<br />
<br />
<br />
参考文献 不注意及び多動・衝動行動を示す児童に対するマインドフルネスの効果 <br /> 山下歩、蓑崎浩史、西川真生、森彩香、島田洋徳<br /> 人間科学研究 第28巻 2号(2015) <br /> 児童に対するマインドフルネストレーニングがADHD症状改善に及ぼす影響<br /> 藤田彩香、橋本累、島田洋徳<br /> Human Development Research(2013、Vol27) <br />
脳機能情報による瞑想状態の検討<br /> 日和悟、飯塚まり、廣安知之<br /> The 30th (2016)カウンセリングルーム希望の翼http://www.blogger.com/profile/06106733920079985562noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-992238785996396822.post-33136691745876759852016-11-01T15:17:00.002+09:002016-11-01T15:17:19.697+09:00知的・発達・精神障害者生活困窮は自己責任なのか? 読売新聞 ?10/28(金) <br />
生活困窮や貧困の問題を考えるとき、見落とされがちなのは障害のことです。知的障害にあたる状態でも、障害の認定を受けていない人が大勢います。障害が見過ごされていることが多いのです。知的能力が境界域(ボーダー層)で障害とされないレベルの人も相当います。発達障害、精神障害についても似た状況があります。生活保護や生活困窮者支援を現場で担当する職員に聞くと、そういう人たちに日常的に出会うと言います。<br /> (中略)<br /> 軽度の知的・発達・精神障害の人たちは、社会生活でうまくいかない場合があるほか、就職を望んでもなかなか採用されないこと、働いても長続きしないことがあります。これは能力の個人差に加え、産業構造の変化も関係しています。単純労働や職人的な仕事が減り、求人の多くがコミュニケーションや複雑な判断を要する仕事になってきたからです。自分の生活費を稼げないのは努力不足だ、働く能力があるのに生活保護を受けている、などと簡単に自己責任にできるような問題ではないのです。<br /> (中略)<br /> 知的障害レベルでも療育手帳を持っていない人が非常にたくさんいることは、確実です。年配の人の場合、かつては特別支援教育も不十分で、周囲も本人も知的障害と思わずに過ごしてきたケースが多いのでしょう。若い世代でも、普通に高校を卒業して、30代になって知的障害ではないかと言われ、療育手帳を取った人もいます。なかには大学卒でも知的障害と思われる人がいます。<br /> (中略)<br /> 知的なハンディキャップのある人も、感情は一般の人と変わらず、プライドもあります。軽度の知的障害の人の場合、日常会話は普通にでき、筆者の経験上も、少し話したぐらいでは障害とわかりません。運転免許を取る人も少なくありません。根気のいる単調な作業は得意な人が多いようです。<br /> (中略)<br /> 一方、たくさんのことを長く覚えていることや、抽象的な概念、複雑な思考は苦手で、言葉の表現力が乏しいのが一般的です。計画立てた生活や計画的な金銭管理も苦手です。悪徳商法など他人にだまされやすい傾向もあります。そうしたことが、就労時の不利やトラブルに加え、生活面での困窮にもつながりやすいわけです。計画性の不足や劣等感を背景に、パチンコやギャンブル、酒などにはまってしまうこともあります。<br /> (中略)<br /> ホームレス状態の人の場合、1990年代後半から2000年代前半は、生活に困って仕方なく路上で暮らしている健常者が多いと、筆者はインタビュー取材を重ねていて感じました。その後、生活保護の適用などで人数が減るにつれ、路上に残っている人は知的障害や精神障害を持つ割合が高くなったようです。2010年4月20日の読売新聞(大阪、西部)朝刊に載せた筆者の記事の一部を紹介します(現時点に合わせて一部の表記を修正・補足)。<br /> (中略)<br /> 発達障害者支援法が05年度に施行されてから、発達障害と診断される子ども、特別支援教育を受ける子どもが増え続けています。増えた背景には、障害の社会的認知、制度の周知、親の意識の変化といった社会的要因がありますが、ひょっとすると生物学的にも増えているかもしれません。<br /> (中略)<br /> 発達障害は、程度によりますが、知的障害を伴うなら療育手帳、そうでなければ精神障害者保健福祉手帳の交付対象になります。大人になってわかる発達障害も少なくありません。ここまでは健常、ここからは障害とはっきり線引きできるものではなく、見過ごされているケースが多数あります。特性を発揮することで社会的に活躍する人たちがいる一方で、人間関係のトラブルが起きて職場に不適応になったり、うつなどの精神症状が出たりして、生活の困難につながることもあります。<br /> (中略)<br /> 知的障害の人の多くは、単調な作業でも、根気よく続けることができます。昔は、そういう人に向く仕事がありました。まず農業です。季節や天候を踏まえて計画的に作物を栽培するには複雑な思考が必要ですが、ほかの人から段取りを教えてもらい、農作業をするだけなら、十分にやれたでしょう。次に鉱山、工場、工事現場です。そうした場での比較的単純な労働は、知的障害の人に向いていたはずです。町工場で親方の指示に従って働く人たちもいました。<br /> (中略)<br /> 発達障害のうち自閉症スペクトラムの人はどうか。コミュニケーションは苦手でも、こだわりが強いのは長所にもなりえます。農業や漁業は、必ずしも人間関係が円滑でなくてもできたでしょう。もっと向くのは、職人的な仕事です。腕が立つ一方で、頑固で気難しい職人さん。その中には、アスペルガー障害の人がけっこういたのではないでしょうか(このあたりは、発達障害に詳しい精神科医、高岡健さんの話を参考にした)。<br /> (中略)<br /> ところが農業の規模は小さくなり、商品として出荷するために栽培の手順が複雑になりました。鉱業はほとんど消滅し、製造業も機械化が進んだうえ、海外に生産拠点が移っていきました。建設業の現場も機械化が進行しました。手先の技能を求められる職人的な仕事も減りました。<br /> (中略)<br /> このごろ求人が多いのは、飲食・販売・サービス業、医療・福祉、IT関係などです。お客さまとの対話や職場内でのコミュニケーション、あるいは複雑な思考を求められる職種です。<br /> (中略)<br /> 時代の変化、日本の産業構造の変化に伴って、障害を持つ人の一般就労の場が減ってきたと考えられるわけです。せめて障害者枠の雇用をもっと増やさないと、カバーできないでしょう。<br />
<br /> この記事の場合は、知的障害者や発達障害者について書かれていますが、障害者ということで幅を広げて考えてみますと、今現在元気で過ごしては居ますが、いつ何時事故に遭ってしまうか、あるいはうつ病などの精神障害を持ってしまうかわからない。そうした障害を持ったときに、障害者という立場で見られる事態に陥ったときに、自己責任論を突きつけられるのかと思うと、ぞっとする。<br /> 七尾市にある就労支援施設のパンフレットに素敵な言葉がありました。「障害があろうとなかろうと、故郷を大事にする想いは一緒です」「障害者がいつも支えてもらう立場ではなく、障害者も居ないと市が活性化しない」「理想を現実にする」「活動」とありました。<br /> 障害者も居てこその活性化で、それを理想としての活動だと述べています。だれかが役に立たないからといって排斥されて、それを自己責任だといわれてしまう。そんな社会がいい社会ですか。豊かな社会ですか。<br /> 確かに、時代の変化、日本の産業構造の変化が、就労の場を狭めたという側面はあるとは思われます。しかし、そうした変化は誰が作り上げたのか。競争原理一辺倒で、能率主義・効率主義、そして自己責任論が作り上げた変化ではありませんか。いらないもの、役に立たないものを、どんどん、努力しないからだろうと言う考え方をもとに、排除し切り捨てて、そして勝ち残ったものが微笑み合っている社会は、やはりおかしいとしか思えない。<br /> この記事を読みながらつい色んなことを考えてしまった。<br />
原昌平(はら・しょうへい)<br />読売新聞大阪本社編集委員。<br />1982年、京都大学理学部卒、読売新聞大阪本社に入社。京都支局、社会部、 科学部デスクを経て2010年から編集委員。1996年以降、医療と社会保 障を中心に取材。精神保健福祉士。2014年度から大阪府立大学大学院に在籍(社会福祉学専攻)。大阪に生まれ、ずっと関西に住んでいる。好きなものは山歩き、温泉、料理、SFなど。編集した本に「大事典 これでわかる!医療のしくみ」(中公新書ラクレ)など。カウンセリングルーム希望の翼http://www.blogger.com/profile/06106733920079985562noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-992238785996396822.post-53935172119816680112015-10-16T08:51:00.002+09:002015-10-21T07:47:01.118+09:00不登校になりそうだ どうしたらいい?不登校になりそうだ どうしたらいい? <br />
<br />
車で送っていけるのだったら、連れて行きましょう。<br />
<br />
どうしても乗らない。どうしても降りない。その場合は無理はしない。<br />
不登校には、「頑張りすぎて、行きたいけれども行けない」とか、「少しゆっくり休ませましょう」「登校刺激をせずに」とか、あるいは「登校刺激を与えてはいけない」などと言った固定的な考えが広く行き渡っているように思われます。<br />
<br />
米澤(2011)は、「高い不登校の一因」となっていると述べ、不登校児(生)には、「学校へ行きたいが行けない子」だけではなく、<br />
<br />
① 学校へ行くことの意義を感じないマイペース型<br />
② 頑張ることへの懐疑型<br />
③ 萎縮緊張型<br />
④ 他者による自己への評価についての不安が高く、逃避や防衛に走る自己評価不安型<br />
⑤ 環境不適応、適応不全によるもの(小1・中1、転校生に多い)<br />
⑥ 友人関係とのトラブルが原因の親和不安<br />
⑦ 母親等との心理的な分離を不安に感じる分離不安型<br />
⑧ 虐待のうちネグレクトによるもの<br />
⑨ 不登校という行動で教師や親の注目を集めたい自己への注目希求型<br />
⑩ 睡眠障害によるもの<br />
<br />
等々様々な理由・タイプがあり、刺激や支援が必要な場合があり、それぞれの事情と 特性を理解した支援が必要であると述べ、更に氏は、学校現場にも広く広報していく必要があると言っている。<br />
<br />
<br />
私自身、例えば親御さんや学校の先生方から「学校へ来させていいですかね」と言った質問を受けることがしばしばある。そうしたときどう答えるか。「車に乗せてでも連れてこられるなら登校させましょう」。本人が車に乗らないとか、車から降りないとかして、登校することを強く拒むなら、もちろん、「無理をしない」と答えています。その時は、本人の思いに寄り添いながら、理解を深めながらそれに応じた取り組みをすると言うことになります。<br />
もちろん、学校に来ているからと言ってそれでよしというわけではなく、少なくとも「登校渋り」があるわけですから、米澤が指摘しているような観点から、理解を深め支援を講じるということになります。<br />
<br />
いずれにしても、今だに単純に「登校刺激を与えない」「ゆっくり休ませる」などと半ば機械的に取り組まれていることが存外多いことに、氏と同様に私自身も違和感を感じています。<br />
<br />
<br />
参考文献<br />
和歌山大学教育学部教育実践総合センター紀要(2011) <br />
学校教育における発達支援の事例検討 米澤好史<br />
<br />
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<br />
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<br />
親から虐待を受け、情緒不安定になる「愛着障害」の子どもは健常な子と比べ、視覚や感情の働きに関わる脳の部位の容積が減っていることが福井大の研究で分かった。障害の仕組みの解明や予防法の開発につながる可能性がある。<br />
<br />
福井大の研究グループが十~十七歳の愛着障害の二十一人を対象に、脳を磁気共鳴画像装置(MRI)で調べた。後頭葉で脳神経細胞が集中する灰白(かいはく)質の容積が局所的に少なく、虐待を受けなかった健常な二十二人と比べ、平均で20%減っていた。情緒面や対人関係の問題が深刻な子ほど、減る傾向にあった。<br />
<br />
愛着障害は身体、心理的虐待やネグレクト(育児放棄)が原因で起きる。発達障害と酷似した症状のため診断が難しく、国内の統計はない。<br />
<br />
海外には施設や里親の養護を受ける子の四割に愛着障害があるとの研究がある。<br />
研究の中心を担った島田浩二特命助教(34)は「障害になる前に異常が見つかれば、発症を予防しやすくなる可能性もある」と話す。<br />
<br />
<br />
2015年(平成27年)10月7日(水) 中日新聞 CHUNICHI WEB<br />
<br />
<br />
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<br />
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<br /> どんな取り組みが更に考えられるだろうか。(前回の続き)<br /> <br /> 家族と外へ向かって出かけることは前回考えたところですが、一緒に遊ぶことは遊びを通して確かな関係性を構築することいなる。更に、そうした遊びの中で、例えば、家で本人が興味を持っているなら将棋やオセロなどをするのもありだと思う。特にゲームなどに夢中になっている人をゲームから少しずつ距離をとらせ、離脱させる方法の一つとも言えるだろうし、対人関係をより豊かなものとするためにもなると思われます。<br /> 人と人との関係性を構築する上で、趣味というのは大きな介在物(仲立ち)となり得る。また、外へ出ると言うことであれば、魚釣りもいいように思われます。親子で釣り自慢や、道具の工夫などやりとりするのも楽しい。ボウリングなど軽い運動系のものもいいかもしれない。好きなことに打ち込めるというのは人生をより有意義に過ごすためには、どうしても必要なことであるように思われます。<br /> 自分の話になるが、子どもの頃に父に何度も連れて行ってもらった釣りを、今この歳になって、思い出しながら、週に2日は釣りに出かけている次第です。<br /> 料理を作るのも非常にいいようです。料理作りは、プランニングであるとかの色んな脳を刺激をする要素が含まれており、また、コミュニケーション能力を高めるという研究もあります。更に、それを食べた家族が「おいしい」「有り難う」などと言えば、本人の自尊感情も高まるし、存在感、有用感も高まることが期待出来ます。もちろん幼い子ならば、最初は一緒にし、お手伝いという形で、可能になれば少しずつ任せる形を取のがいいと思われます。一緒に、コラボすることの意味と、やがては自立すると言う意味で少しずつ任せると言うやり方が言いように思われます。<br /> 少し話はずれますが、高橋和子氏は「家庭でできるソーシャルスキル援助」(高機能自閉症児を育てる、2010)で、例えば、食事に関してはカップラーメンを作ることから始めています。氏の取り組みでは、初めは一緒に床屋へ行きそのうち一人で床屋へ行くと言ったような取り組みや電車の乗り方が切符の買い方から始めて、やがては一人の小旅行を行うなど、いろいろな取り組みが年齢を軸にして、この年齢ではこれが出来るようにとかプランされています。自活、自立に向けて取り組みのあり方の一つとして大いに参考になるのではないかと思います。<br /> 私自身の関わりの実際の例ですが、不登校の中学生の相談で見えていた母親とのやりとりで、「そういえば父親が、若い頃ドラムをやっていた。」と言うことで父親に話したら、久しぶりに「息子と一緒にやるか。」となり、父親もその気になって取り組んで、やがてついには、彼は外で披露し始めたということでした。<br /> 楽器はともかくとして、カラオケもいいのではと思います。思い切り歌を歌うことで、発散し心のケアにもなり得る。また、カラオケをもとに、お友達と歌うきっかけにもなり得る。人と人をつなぐ物は何も言葉だけでなく、いろいろな物でつながっている、と言うよりむしろ趣味であるとかの取り組んでいる物を介してつながり合っていることの方が多いように思われます。従って、もし家族で何かを取り組め、家族で楽しめるならるようなことがあれば、それに越したことはないように思われます。それを介在させて人と人とのつながりが広がればいいように思われます。<br /> <br /> また、重要なことは、家族であろうと誰であろうと、人と一緒に何かをして楽しかったと言う思いであるとか、感覚とか感情をより沢山豊かに経験出来ていることが、その後の社会へ出るための意欲を高めると思われます。不登校になったと言うことは、恐らく大きな要因の一つとして、人間関係につまずいた可能性があると思われます。そうすると、苦い経験をした、あるいはしているのであって、となれば社会(学校)へ出るためには、それを乗り越えるための更なる意欲が必要になってくるように思われます。そのための取り組みの一つとして、今何が取り組めるかと考えて時に重要な取り組みの一つではないかと考えられます。人と何かをして楽しかったと言う思いが、意欲を高めると考えられます。社会って楽しいな、面白いなと言う思いがなければ、自分の世界だけに居ればいいやと言うことになりかねない。その方が気楽だし。<br /> <br />
<br /> ところが、太陽を浴びて、散歩もして元気が出てきた。けれども学校へ行かない。親御さんは「元気なのに、家でゴロゴロして、ゲームして」「腹が立つやら、悲しいやら」「何で、何で」「そう思ったらたまらない」とおっしゃいます。周囲から、どうしても怠け者、怠けているとみられてしまいがちですし、親としても、理解はしていたとしても、苛立ちを覚えるの当然であるように思われます。<br /> <br />
が、子どもの方は、行かないのではなく、行けない現実があるようです。「先生、移動教室へ行くときも、何をするときも誰も声かけてくれず、いつも一人でいる寂しさ分かりますか。」「ぽつんと一人で、更衣室の暗い部屋でに居る。いつもそんなん。」「このつらさ分かりますか。」「おかあさん!何も分かっちゃいない。」「授業中はまだ誰もあまり話をしないのでいいけど、休み時間、ひとりぼっちです。」不登校のほとんどの子たちがこのように言います。誰にも相手にされていないつらさ。意識的にそうされている場合もあるだろうし、いつの間にかそうなった場合もあるかも知れない。色んなケースがあるように思われます。また、逆に、多人数や人との関わりが苦手な子たちも少なからず居るように思われます。そうした子たちもやはり教室には入れないケースが多いようです。<br /> そうした子どもたちの思いを、まず理解することが不登校の問題に対処するため大前提ではないかと思います。そのことがなければ、本人さんの応援を考えたときにうまくいかないことが多い。私自身の失敗ケースですが、「要は学校へ行けって言うことでしょ。」と言われて、面接は終わりになった。苦い経験をもとに、遠回りのようですが、本人さんの思いであるとか、やはり成長発達を基本に据えた応援が肝要ではないかと、思っているところです。<br /> <br />
今回はここまでにします。 <br /> <br />
次は居場所について整理し考えたいと思います。<br />
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カウンセリングルーム 希望の翼です。<br />
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参考文献<br />
調理による脳の活性化(第一報) 川島隆太・山下満智子ら 日本食生活学会誌(2006)<br />
思春期のここが肝心 成田奈緒子(監修) 石川県教育委員会<span style="font-size: xx-small;">(平27年度版)</span> <br />
脳の進化で子どもが育つ 成田奈緒子 芽ばえ社(2006)<br />
セロトニン欠乏脳 有田秀穂 日本放送出版協会<br />
高機能自閉症児を育てる 高橋和子 小学館() カウンセリングルーム希望の翼http://www.blogger.com/profile/06106733920079985562noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-992238785996396822.post-74106695687421398922015-09-10T09:37:00.004+09:002015-09-19T10:14:42.639+09:00我が子が不登校になったら 続々編 以前に「我が子が不登校になったら」で、有田秀穂氏の「セロトニン欠乏脳」(NHK出版)からの引用で、氏がセロトニン神経を鍛えるための方法としてあげていた、いくつかの具体例を書きました。<br />
例えば、リズム運動やチューインガムを噛む、呼吸法などを書きました。今回は、このセロトニン神経を鍛える、育てることを、不登校になったらという視点で、整理してみたいと思います。<br />
<br />
まず、セロトニンとは、どういう物なのかを整理します。<br />
セロトニンは脳内の神経伝達物質の一つで、不安を抑え、食欲や自律神経を活発にし、心身の健康を支えるもの、そして、セロトニンが不足すると、健康を推進する機能が低下し、ストレスに弱く不安が高い状態になると言う働きを持った脳内の物質である。<br />
<br />
成田奈緒子氏(小児科医)は、セロトニンの分泌を活発にする5ヶ条として、<br />
<br />
1 朝日をたっぷり浴びましょう。<br />
朝5時~7時が分泌のピーク<br />
2 規則正しい生活のリズムを作りましょう。<br />
早起き早寝の朝型リズムが大切<br />
3 心の安心を作りましょう。<br />
家庭でゆったりと過ごさせるように。<br />
4 リズミカルな運動をしましょう。<br />
朝の光を浴びながらジョギングやウォーキング、犬の散歩なども。<br />
5 バランスのよい食事をしましょう。<br />
タンパク質やビタミンがセロトニン作りに必要。<br />
<br />
と言うことを述べています。また氏も有田氏と同様にセロトニン神経を鍛えると言うこと述べ、セロトニン神経を出来るだけ「繰り返し沢山刺激しておくことが人生の要」とも述べています。更に、基本的には幼児期から、なるべく早くからと言うことですが、同時に、「育て治し」と言う表現を使いつつ、いつからでも、いくつからでもとも述べています。<br />
こうした氏らの論をもとに「我が子が不登校になったら」、何が出来るか、何をしたらいいかと言うことを整理したいと思います。<br />
<br />
以上のような、セロトニン神経を鍛えると言う観点から言えることは、ストレスに対する耐性をつける。そのことで、物事に取り組む意欲を高めると言うことになります。そのために、まず家で出来ることは、生活のリズムを整え食事もきちんと取り、軽くてもいいから運動をする、散歩をすると言うことになります。そして日の光(朝日)をたっぷり浴びると言うことになります。<br />
<br />
但し、現実問題として不登校になっている児童生徒さんが、朝の散歩がいいからと言って、散歩に出られるだろうか。まず不可能だろうと思われる。もちろん可能ならば是非やる方がいい。<br />
しかし、実際無理なことが多い。外に出られるくらいなら、学校へ行けるはずだ。なぜ行かないのだと言うことになる。また、近所の目も、世間の目もそのような視線を振りかけてくる。本人もそのことを自覚し、恐れている場合が多い。従って、少なくとも初期の段階でいきなり朝の散歩をすることは、不登校の子たちには、よいことだと分かっていても出来ないことのように思われる。<br />
<br />
従って、もし保護者の方なりに時間的ゆとりがあるのなら、車などに乗せて、隣町など距離を離し、近所の方や児童生徒の知り合いなどに出会わない場所で、散歩なりの活動をすることがとりあえず、取り組めることかなと思われる。自転車で行けるなら運動もかねて尚いい。<br />
不登校の場合、外出することの意味は、単に太陽を浴びセロトニンを増やすという意味だけに留まらず、外の世界との接点を持つという重要な意味があるように思われる。初期の段階ならばともかく、長引いた場合、義務教育段階であるならば、学校なりが様々な形で関わってくれる。ところが、義務教育が済んでしまうと、そうした関わりがほとんどなくなるくらいに減ってしまう。また、本人も成長し体も大きくなり、親だけの関わりでは、どうにもならなくなる。もちろん親も当然それまでに様々な形で関わってきたけれども効果がなかったということでもあるので、あっという間に引きこもり状態という形で、数年の年月が流れてしまうことになりかねない。従って、不登校になった場合、本人がある程度落ち着いていたら、とにかく可能な限り外への出ることが重要な取り組みの一つかなと思う。<br />
<br />
もちろん、可能ならば朝の散歩がセロトニンということからも重要であるが、朝の散歩が無理ならば、夕方でもまずは、取り組もうと言うことになる。夕方、あるいは周囲の子どもたちが下校する時間、あるいは下校してしまっている時間帯になれば、外へ出ることへの抵抗が減り、出やすくなる。夕方に犬との散歩は癒し効果もあって更にいいのかもしれない。もちろん日中でも外出が可能ならば、出かける。本人に抵抗がなければ、支援を行っている施設等へ行けるならば、行くようにする。<br />
不登校になると、どうしても昼夜逆転と言うことになりがちになる。学校へ行きたくないと、あえて夜遅くまで起きている。朝起きられないと学校へ行かないことへのいいわけになる。そうしたケースも多く、自分でそのことを理解していて、語ってくれたりする。 例えば、<br />
ある不登校の生徒さんが語ってくれたことで、ゲームのことがある。「ゲームは自分では逃げだと思っている。何かやっていないと不安だし、ゲーム以外に何かやることあるかな。あったら教えて」と語ってくれた。こうしたケースはもちろん一人や二人ではない。彼らは、実は自分で分かっている。こう語りながら、夜中までゲームにふける。もちろん昼間もやっていることが多い。<br />
そこで、昼夜逆転のことも含めて考えてみると、日中に外出するなりして疲れれば、必然的に夜眠くなる。平日はなかなか取り組めないとすれば、土日に家族で思いきり出かける。それをきっかけに朝きちんと起きると言う習慣を少しずつ作る。<br />
また、家族なりで外出することの意味は、やはり一人でいることよりも、みんなでワイワイいることの方が楽しいという感覚を取り戻す、あるいは高めることで社会へ出る意欲を高める。家族との関わりの中で安心安全の居場所をより強固なものにする。愛着の問題について述べるのは別の機会にするが、親であろうとなかろうと、信頼関係が出来ていれば大崩れしないようである。成田氏の言う5ヶ条の3(心の安心)にもあるところである。<br />
<br />
どんな取り組みが更に考えられるだろうか。<br />
<br />
今回はここまでにします。<br />
<br />
次回は、この続きを書きたいと思います。<br />
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参考文献<br />
調理による脳の活性化(第一報) 川島隆太・山下満智子ら 日本食生活学会誌(2006)<br />
思春期のここが肝心 成田奈緒子(監修) 石川県教育委員会<span style="font-size: xx-small;">(平27年度版)</span> <br />
脳の進化で子どもが育つ 成田奈緒子 芽ばえ社(2006)<br />
セロトニン欠乏脳 有田秀穂 日本放送出版協会カウンセリングルーム希望の翼http://www.blogger.com/profile/06106733920079985562noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-992238785996396822.post-84841613321271148342015-08-31T09:54:00.001+09:002015-08-31T09:54:36.793+09:00発達の支援 新聞記事から 発達障害の子、社会生活訓練…やる気引き出しゆっくりと<br />
<br />
規則正しい習慣、我慢学ぶ<br />
<br />
発達障害のある子どもたちは、成長と共に行動やコミュニケーションの問題に直面する。<br /> だが、早期に適切なトレーニングを行うと、社会生活上の困難は大幅に軽減できる。小児科医の平岩幹男さん(64)が取り組むライフスキルトレーニングをみた。<br />
<br />
トレーニングは、発達障害の療育経験が豊富な平岩さんが考案した。対人関係を円滑にするコツを学ぶ従来の生活技能訓練をベースに、「生活習慣を規則正しくする」「必要な時に我慢する」「自分の感情をコントロールする」など、幅広い技術を子どもたちに習得してもらう。怒ったり、無理強いしたりして覚えさせるのではなく、子どものやる気を引き出し、ゆっくり進めるのがポイントだ。<br />
例えば、イスにじっと座っていられない小学生の場合。「座って」と伝えると従うが、2分と耐えられず、すぐに歩き回ってしまう。何度言っても分からないと、大人はいら立って叱りつけるが、それではうまくいかない。座り続けられない理由を、平岩さんは「いつまで座っていればいいのかはっきりしないので、落ち着かないだけ」とみる。<br />
<br />
そこで、時間を1分と決めて座ることから始める。「一緒に格好良く1分座ろう」などと誘い、机に砂時計を置く。砂が落ちる様子を見るうちに1分たったら、「やったね」と言ってハイタッチする。うまくできた時のハイタッチや「すごいね」「ありがとう」などの言葉が、子どもの達成感を育てる。<br />
続いて3分、5分と座る時間を延ばしていく。時間の延長と共に、ただ砂時計を見ているだけでなく、本を読む、話を聞く、などの動作を加えていく。こんな調子で1、2か月かけて時間を延ばし、学校の1時限の間、座っていられるようにする。<br />
<br />
ただ、座っていられない子どもには、実は座る姿勢を長く続けられない運動障害を抱えている子もいる。このような場合、トランポリンなどを用いた重心コントロールの練習をすると効果がある。<br />
<br />
関東地方の小学4年生の男児は、イスに長く座れないなどの落ち着きのない行動が目立っていた。そのため、高い学習能力があるのに特別支援学級を勧められたり、担任に怒られて不登校に陥ったりした。だが、平岩さんのライフスキルトレーニングで落ち着き、弱点だった読み書きも、パソコンを使った日記作成などの指導で克服。今は元気に学校に通っている。<br />
<br />
ライフスキルトレーニングは、コミュニケーションの技術も重視し、質問に答える練習や質問する練習、顔を見て話す練習、相手の話を聞く練習、他人の会話に突然割り込まない練習などをする。相手の目を見ることに強いストレスを感じる子もいるので、そのような場合は、相手の鼻を見ながら話す練習などをする。<br />
<br />
発達障害のある子どもたちは、行動やコミュニケーションの問題で怒られたり、いじめられたりしやすく、自尊心が低下して心の病に陥りやすい。平岩さんは「教師らが発達障害の正しい指導法を身につけ、子どもの可能性を大きく伸ばしてほしい」と話している。(佐藤光展)<br />
<br />
<br />
感想<br />
やってはいけないことは、「特訓」 スモールステップで、少しずつ。本人のペースに合わせて。どんなにいいと分かっていることでも、無理をして本人の自尊感情を損ねてしまうと、元も子もない。返ってやらなかった方がよかったと言うことにもなりかねません。<br />
「生活習慣」を規則正しくと言うことも、とても大切なように思います。セロトニンの問題もそうですが、何より本人が、余分なことを考えずにすみ、他のことを身につけるゆとりが生まれる。今日は何をどうするかなどといちいち気にして気をもむより、よほど精神的に楽なように思われます。それは定型発達の子も同様かなと思いました。<br />
ただ日記指導に関しては、私の経験上結構苦戦する場合が多い。いいことと分かってはいるけれども、文章を書くこと自体にかなり抵抗を示す場合が多いから。そういう場合は、お話を聞きながら支援者の方が、文章化して手助けする形で始めるのがいいように思われます。<br />
<br />
<br />カウンセリングルーム希望の翼http://www.blogger.com/profile/06106733920079985562noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-992238785996396822.post-82408412644118213372015-06-03T09:10:00.001+09:002015-06-03T17:27:58.292+09:00保護者の「叱咤激励」空回り?保護者の「叱咤激励」空回り? <br />
子どもの能力向上に関連見られず‐斎藤剛史‐<br />
2015/06/01<br />
こんな記事がありました。<br />
<br />
子どものしつけはなるべく優しく……と思っていても、何度言ってもできない時や忙しい朝などは、ついつい叱ることも多くなります。叱るのも「もっとがんばれ」と励ますのも、子どものためを思えばこそ。ところが、そんな「叱咤(しった)激励」的な子育てでは、社会生活を送るために必要な力があまり身に付かないということが、独立行政法人国立青少年教育振興機構の調査結果でわかりました。<br />
調査は2012(平成24)年9~10月、全国の公立の小学4~6年生、中学2年生、高校2年生の子どもと、小学4~6年生の保護者を対象に実施し、子ども役1万7,000人と保護者約7,800人から回答を得ました。調査では、社会生活のために必要な力を「コミュニケーションスキル」(初めて会った人に自分から話しかけるなど)、「礼儀・マナースキル」(ありがとう・ごめんなさいを言うなど)、「家事・暮らしスキル」(洗濯物をきれいにたたむなど)、「健康管理スキル」(夜更かしをしないなど)、「課題解決スキル」(目的達成に向けて努力するなど)の5分野に分けて、保護者の接し方と子どものスキル習得の関係を調べました。<br />
まず、子どもにもっとがんばりなさい、しっかり勉強しなさいなどと言う「叱咤激励」的接し方をよくする家庭における「コミュニケーションスキル」が高い子どもの割合は30.2%、時々するという家庭は30.0%、あまりしないという家庭は30.2%で、ほとんど差が見られませんでした。「礼儀・マナースキル」の高い子どもの割合も、叱咤激励をよくする家庭は57.9%、時々する家庭は58.3%、あまりしない家庭は59.0%で、やはり差があまりありません。ほかの分野のスキルもほぼ同じです。つまり子どもを叱咤激励しても、生活スキルの習得にはほとんど結び付かないということになります。どうやら、子どもに対する叱咤激励は、保護者の空回りやひとり相撲に過ぎないようです。<br />
一方、生活スキルの能力が高い子どもの割合に大きな違いが見られたのは、勉強以外の体験を積極的にさせたり、子どもをほめたり、自分の体験を話したりするなどの「体験支援」的接し方をしている家庭でした。たとえば、「礼儀・マナースキル」が高い子どもは、体験支援的接し方をよくしている家庭は63.8%、時々している家庭は59.0%、あまりしていない家庭は52.9%となっています。また「課題解決スキル」が高い子どもは、体験支援的接し方をよくしている家庭が52.7%、時々している家庭が49.2%、あまりしていない家庭は41.9%でした。このほか、きちんとあいさつさせる、早寝早起きさせるなど「生活指導」的な接し方では、「健康管理スキル」の高い子どもの割合は、よくしている家庭が34.8%、時々している家庭が25.4%、あまりしていない家庭が16.4%などとなっており、接し方の度合いにより一部の生活スキルで習得状況の違いが見られました。<br />
社会生活を送るのに必要な力を子どもに身に付けさせるためには、小言を言いながら励ますよりも、保護者自身が手本を示したり、さまざまな体験を子どもにさせたり、きちんとした生活習慣を実行させたりすることのほうが、実はより効果的といえそうです。 <br />
<br />
感想 <br />
以前にこのブログで書きましたように、叱ることは本人さんなりの自尊感情を下げることになったりします。自尊感情が下がると意欲も下がります。<br />
叱咤激励で外側から、つまり親の側からの勉強なりへの取り組みに対する意欲付けより、「興味・関心」「解る・知るおもしろさ」「使える楽しさ」など、本人の内側から興る内的な動機を喚起する方がより効果的であるように思われます。また、内的な動機が興った際には、興ったそのことを認めることで、よりいっそう興りやすくなるようです。<br />
親子で一緒にやることは関係性も高まり、その後の人間関係をより豊にする動機付けにもなるようです。人と一緒に何かをすることの楽しさを体感するからです。また、そうしたことの積み重ねは、人との共感性をより豊に育むことになるようです。発達的な課題を持っている児童生徒さんは特に、必要なようです。<br />
また、手本を見せることについてもありますが、どんなにじたばたしても、親は子ど もの人生のモデルと言うことなのだと言うことのようです。実際、大人でも、会社なり で自分の上司なりをモデルとして、自分を育てている訳ですから。人にはやはりモデル のような存在が必要なようです。もちろん、反面教師といった言葉もありますが。<br />
<br />
カウンセリングルーム希望の翼です。<br />
<a href="http://tubasa-counseling.com/">http://tubasa-counseling.com/</a>カウンセリングルーム希望の翼http://www.blogger.com/profile/06106733920079985562noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-992238785996396822.post-34029643865392620302015-04-24T08:44:00.005+09:002015-05-25T21:29:34.574+09:00ADHD 運動が集中力を改善運動がADHDの子どもの注意力や集中力を向上させることが判明<br />
2015年4月20日 19時0分 <br />
GIGAZINE(ギガジン) <br />
By Brittany Randolph<br />
<br />
不注意、多動性、衝動性といった症状を持つADHDは、いまだに原因が完全に判明していない発達障害の1つで、子どもだけでなく大人になっても症状に苦しむ人たちがいます。ADHDの症状を持つ人、特に子どもは学校での成績に悪影響を与えることがあり、今までにさまざまな改善策が模索されてきました。そういった中で、ある大学の研究から運動がADHDの子どもの注意力や集中力を向上させ、学校での成績を改善する可能性があることが判明しています。<br />
<br />
Measurement of the Effect of Physical Exercise on the Concentration of Individuals with ADHD<br />
<a href="http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4372555/">http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4372555/</a><br />
<br />
発症原因についていまだに議論が分かれているADHDは根本的な治療法が見つかっていない一方で、2014年に運動によってADHDの症状が回復したという報告がありました。ただし、運動がADHDの患者に及ぼす影響を測定して定量化する実験は実施されていませんでした。そこで、ブラジルのモジ・ダス・クルーゼス大学とサンパウロカトリック大学の合同研究チームは、ADHDの患者を対象に実験を行い、運動がADHDの症状に与える影響を統計・分析し定量化に成功したわけです。<br />
合同研究チームが行った実験は、被験者に5分間のランニングをしてもらい、ランニングの後にゲームをプレイさせて、その結果を統計テストやポストホックテストを用いて分析するというものです。実験は、10歳から16歳の合計56名の被験者を「ADHDの症状アリでランニング・ゲームプレイの両方参加(グループ名:GE-EF)」「ADHDの症状ナシでランニング・ゲームプレイの両方参加(GC-EF)」「ADHDの症状アリでゲームプレイのみ参加(GE)」「ADHDの症状ナシでゲームプレイのみ参加(GC)」4つのグループに分けて行われました。<br />
<br />
By John R. Hofmann Sr.<br />
<br />
実験では、まずグループGE-EFとGC-EFの被験者が休憩なしのリレーレースを5分間行い、5分のインターバルを挟んでゲーム「プリンス・オブ・ペルシャ」をプレイ。ゲームのプレイは事前にゲーム内で行うタスクが決められており、被験者は可能な限り早くタスクを完遂する必要があります。タスクを完遂するには、ゲームのシナリオをよく読んで理解し、そこからヒントを得る必要があり、集中力や論理的思考力が問われるものとのことです。<br />
ゲームプレイには5分間の運動を行わなかったGEとGCのグループも参加し、研究チームは4つのグループの実験結果をダゴスティーノ検定・クラスカル・ウォリス検定・ポストホックテストを用いて分析。なお、ゲームプレイの結果に正確性を持たすために、被験者には事前に別のゲームをプレイしてもらい、ゲームの腕前が中級レベルと判断された子どものみが採用されました。<br />
各グループの実験は別日に行われましたが、実験に用した時間は全てのグループで統一。研究グループが実験結果を分析したところ、ランニングの後にゲームをプレイしたADHDの症状を持つGE-EFのグループは、ゲームプレイのみ参加したADHDの症状を持つGEよりも、35%高い数値を記録しました。つまり、ゲームの前に運動を行うのと行わないとでは、運動したほうが約35%ほど良い結果をもたらすということです。<br />
<br />
By Erik (HASH) Hersman<br />
<br />
また、GE-EFのグループと、ADHDの症状ナシでゲームプレイのみ参加したGCのグループでは、分析結果に約2.5%の違いしか発生せず、非常に似通った数値を出したことも分かりました。<br />
研究グループは今回の実験で短時間の激しい運動がADHDの子どもの注意力や集中力を向上させることができることが判明したと結論づけています。また、運動を利用すればADHDの子どもの学校における成績向上に何らかの影響を与えられる可能性があるそうです。<br />
<br />
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カウンセリングルーム 希望の翼です。<br />
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<br />カウンセリングルーム希望の翼http://www.blogger.com/profile/06106733920079985562noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-992238785996396822.post-5288817825231261892015-04-20T13:38:00.002+09:002015-04-20T13:38:28.047+09:00リサイクルと屎尿 能都に移住して、少し畑でもと思ってやり始めたのですが、いろいろと課題も出てきたので、図書館へ行って調べることとなり、手にしたのが「現代農業」と言う月刊誌。<br /> 「根腐れをしない畑って?」と言うようなことを学びながらも、「意見異見」と言うコーナーの中の「屎尿の液肥利用・・・」と言う文章と出会った。書いた人は、福岡県豊前市の市長さんで、後藤元秀氏。読んで驚いたと言うか、感激したというか、とにかくこんな視点もあるものだとうれしくも思った。<br /><br />
私たちと言っていいと思うが、とにかくほとんどの人にとって、屎尿処理は「高度な化学処理で飲めるほどの水にして海に放出する」ことが当たり前で、それが全てで、ベストだと思っている。少なくとも私は今の今までそう思っていた。「屎尿を発酵させて液肥化し、農地に肥料として戻す」と言ったことなど想像だにしていなかった。きれいな「水」にすることが出来るなんて、すばらしい。それが科学技術発展の大きな成果だと思い込み、屎尿を肥料にするなど半世紀も前のことではないのか、そう思っていた。<br /> 実際私が子どもの頃、各農家には「肥だめ」と言う場所があり、そこに自分たちの屎尿をしばらく寝かせておいて、畑に撒くと言ったことが普通に行われていた。私自身も父親と一緒に天秤棒で肥(こえ)担(た)桶(ご)を担ぎ(担がされ)、畑まで運び、野菜にかけたりしたものである。もっと以前は、金品になる商品でもあったようだ。<br /> <br />
さて、その市長さんの取り組みであるが、「乾燥してカロリーの高い乾燥肥料として活用」「一袋(10㎏)30円販売」「経費として出て行くはずの肥料代がほとんど残る」「農家に好評」「悪臭がある」といったこと以外は、いいことばかりのようである。<br /> そりゃそうでしょう。私も鶏糞などを使ってはいますが、鶏は人間の食べているものに比べれば、大したものを食べているわけではない。人間のそれは肥料としても上等なものでしょう。人間はいいものを食べていますから。使わない手はない。ただの水にするよりよほどいいように思われます。と同時にこれこそ究極のリサイクルのように思われます。なぜなら、人間そのものがリサイクルの輪の中に組み込まれているわけですから。人間の食べて排出することが、自然の循環の一角を堂々と占めていることになりますから。<br /> しかし、今の私には、市長さんに頑張れとしか出来ることはない。今自分の屎尿をそのまま畑に、子ども時代のように撒くことはとても出来ないようだからです。<br /> <br />
能登に移住して出会った本の中から、思ったことを書いてみました。<br />
<br />
能登に来てからいろんなことに出会う。昨日はご近所の方に山菜の一つ、ウワバミを教えてもらって食べた。出会いたくもないが猪にも出会う。そんな日々です。カウンセリングルーム希望の翼http://www.blogger.com/profile/06106733920079985562noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-992238785996396822.post-10698012160447370542015-04-20T09:52:00.004+09:002015-05-13T08:02:39.482+09:00見つめ合う犬と人 安心ホルモン、オキシトシン増加 見つめ合う犬と人 安心ホルモン増加 <br />
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中日新聞(4月17日)に、人と犬が見つめ合うとお互いの体内に安心を感じるホルモン「オキシトシン」が増加すると言う記事が載っていました。麻布大学のチームがサイエンスに発表したとのことです。人間の赤ちゃんと母親が絆を強める仕組みと同じと言っています。<br />
また、犬にオキシトシンを鼻から投与すると、雌犬に限られていたそうですが、飼い主を見つめる時間が増加し、それに反応したのでしょうか、飼い主の尿での検査で、オキシトシンが上昇したとのことです。<br />
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オキシトシンに関しては、自閉症スペクトラム障害の改善に現在研究が進められており、臨床研究が実施されているようです。対人関係の信頼感の構築に関係したりするとされているホルモンです。<br />
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犬もそうなのですから、人間同士も見つめ合ったり、気持ちに寄り添ったりすることがやはり重要なのかなと思います。わかり合うとか、理解し合うためには、結局そういうことかなとつくづく思いました。カウンセリングルーム希望の翼http://www.blogger.com/profile/06106733920079985562noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-992238785996396822.post-81663036023012669262015-04-19T14:19:00.001+09:002015-04-19T14:19:19.054+09:00発達障害支援法 施行10年新聞に載っていました。<br /><br />発達障害支援法 施行10年で見えた課題も<br />
2015年04月18日付け 西日本新聞朝刊<br />
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法律ができることで、世の中の受け止め方も変わることがある。自閉症やアスペルガー症候群、注意欠陥多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)といった発達障害も、その一つだろう。<br /> 他人の感情を理解するのが困難で、とっぴな行動を取る。じっとしておられず動き回ったり、読み書きが極端に苦手だったりする。こんな症状の発達障害について内閣府の昨年度の世論調査で<u>約9割が「知っている」</u>と答えた。<br /> 発達障害者支援法の施行から今月で10年になる。以前は認知度が低く、福祉の対象から外れた「谷間の障害」とも呼ばれた。本人や家族も障害に気付かないまま<u>社会で孤立</u>する深刻なケースもあり、超党派の議員立法で制定された。<br /> 早期発見や学校教育、就労などでの支援を国や自治体に義務付ける法律だ。相談窓口の支援センターが各都道府県に設置され、相談数は当初の約4倍に増えた。医師が積極的に診断するようになったことも背景にあるようだ。<br /> ただ、障害の実情にまで理解が進んだとはいえない側面もある。<br /> 発達障害は幼少期から特性に応じたトレーニングを積めば<u>社会性を身に付けられ</u>、就学や就労も可能だ。早期発見が重要になるが、国推奨のチェックリストを乳幼児健診に導入する市町村が1割を切るなど、現場に<u>知識や情報が十分行き渡っていない</u>。従来より踏み込んだ啓発活動が求められよう。<br /> 障害のある児童・生徒のために配置される教職員も増えてはいるが、地域や学校で取り組みに濃淡がある。支援に厚みを持たせるためには専門家の育成も急務だ。<br /> 最近は大人になって障害に気付き診断を受ける人も増えている。就労支援は特に力を入れたい。<br /> 発達障害は<u>周囲の小さな気遣いで行動が改善することも多く</u>、<u>得意とされる仕事</u>の分野もある。現状は就職活動や採用後の職場で<u>人間関係がうまくいかず、引きこもったり</u>、退職に追い込まれたりする人も少なくない。企業の理解と、それを促す行政の取り組みには見直す余地がまだあるはずだ。 <br />
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私は発達障害は、二次障害があって初めて障害と呼ぶべきかなと思っています。例えば不登校であるとか、引きこもりであるとか、うつであるとかなどです。<br /> 新聞の記事にもあるように、周囲の関わり方によって、その人の才能を花開かせるのであり、その人らしく生きられるのだと思います。それは実は<u>誰でも同じです</u>。また、お互いが理解し合うためには、やはり、<u>知識や情報が必要</u>に思います。そういう意味では、10年経ったが、まだまだ広く理解されているとは思われないのが現状のように思われます。<br /> 例えば、あるお子さんは母親から、「コンビニ行って、それから、スーパへ行って、その後郵便局へ回ってという」お使いを頼まれるが、自分は、コンビニ行ったら、いったん家に帰り、その後スーパーへまた出かけるという方法でないと、イライラして駄目なんだ。母親の言うことは理解できるし、そのようにやれば能率良く回れる。自分もそれが出来ないことが悔しいが、でも自分には駄目なんだと訴えていました。 <br /> 自分の側から見るとなんと無駄な動きだと思われて、腹が立って、つい叱ってしまうが、本人の側から考えると、その方法が、その人には向いているんだと言うことが多々あるように思われます。<br /> このような本人の特性を無視して、強引に特訓などをしてしまうと、二次障害を起こしかねません。発達的な課題を持っていると思われる方には特に、その思いやその持ち味を生かしながら、周囲も関わる必要があるように思われます。<br /> <br /> 新聞を読みながら、少し考えてみました。カウンセリングルーム希望の翼http://www.blogger.com/profile/06106733920079985562noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-992238785996396822.post-32720391816806772182015-01-06T14:19:00.001+09:002015-05-25T21:27:06.837+09:00能登に移住します 田舎暮らしをするために、石川県の中能登町に移住することになりました。<br />
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カウンセリングルームは能登で再開します。4月から始める予定です。石川の皆さんどうぞお声がけ下さい。<br />
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田舎暮らしと魚釣りがしたくて移住を決めました。お正月は能登で過ごしたのですが、真冬なのに鯵が入れ食いでした。秋に行った時は、投げ入れただけで、黒鯛が釣れました。能登の海はすごいなあと実感しました。ワクワクです。<br />
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カウンセリングルーム 希望の翼です。<br />
<a href="http://tubasa-counseling.com/">http://tubasa-counseling.com/</a><br />
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カウンセリングルーム希望の翼http://www.blogger.com/profile/06106733920079985562noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-992238785996396822.post-25198384762964480492014-04-11T13:02:00.001+09:002015-09-10T21:02:36.742+09:00我が子が不登校になったら 続 不登校になったら、何をしたらいいのだろうかという視点で更に考えていきたいと思います。先回は、エネルギーを補給すると言うことと、達成感や役割取得と言う視点で考えてみました。 今回は、自尊感情と言う視点から、不登校になったらどうすればいいのかについてもう少し深めたいと思います。<br />
自尊感情という視点から考えると、不登校になっている児童生徒さん方のほぼ全員と言っていいと思いますが、自尊感情が低下していると思われます。自尊感情については誤解が生じやすいかもしれませんが、自己肯定感と同じような意味でここでは使っていきます。<br />
まず、自尊感情が高いとは、低いとはど言うことかについて述べてみたいと思います。<br />
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自尊感情が高い子(人)は、概略的に述べますと<br />
① 精神的に安定している<br />
② 意欲的で根気がある<br />
③ 拒絶や批判を受け入れられる<br />
④ 他者(家族も含む)にYes・No を言える<br />
⑤ 自分の長所・短所を分かっている<br />
と言うような傾向があるように思います。<br />
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<br />
また、逆に低い子(人)は、同様に<br />
① 人の行動をしばしばとがめる<br />
② 誰からでも好かれなければ安心しない<br />
③ 自分は失敗者だと思う<br />
④ 他人を批判する<br />
⑤ イライラしやすい<br />
⑥ 自分に否定的で、すぐに投げ出しあきらめが早い<br />
⑦ 何をしていいか分からなくなる <br />
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<br />
と言うような傾向があるように思います。<br />
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<br />
簡単に言えば自己評価が低いと言うことで、自分で自分が好きではないと言うことになります。だからイライラもしますし、どうせだめだと思う傾向が強いですから、すぐに投げ出したり、あきらめも早くなると言うことです。また、他人も自分と同じように、私のことが嫌いだと思い込む傾向が出てきてしまいますから、人から離れていくようになります。(もちろん、元々他者との関わりが好きではなかったり興味を持たないタイプの子も居たりしますが) <br />
<br />
逆に高い子(人)は、人からの批判や意見も受け入れやすい傾向にあります。また、自分の意見もはっきり述べられ、少々のことではひるんだりしないと言うことです。更に、自分の長所や短所が分かっていると言うことは、自己理解が高いと言うことでもり、低い子(人)は自己理解が進んでいないと言うことでもあります。<br />
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いかがでしょうか。現在不登校になっている、あるいは、最近どうも元気がないなどの様子を示している子どもさん方、上記のような様子はないでしょうか。<br />
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Backman ら(1977)の自尊感情と学歴の関係について調べたグラフがあります。(参考にして作成、ーーこんなにきちんと直線ではありませんが、基本的にはほぼこのようなグラフです。幸崎) <br />
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高│ ・① 大学院 <br />
│① ・ ・② 4年生大学 <br />
│②・ ・③ 高校卒 <br />
│③ ・ ・④ 高校中退 <br />
│④ ・ <br />
│ <br />
低└────────────── <br />
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注) 線が引けませんでした。画像をコピーすれば良かったのですが、うまく出来ませんでした。 <br />
各番号ごとにほぼ直線を入れて頂ければいいかと思います。<br />
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このグラフは、高校生の時点で自尊感情が高いと、学歴の方も高いと言うことを示しています。これは、高校生の時点で自尊感情を調べ、その人達の進路を、追跡調査したものです。 <br />
Backman らのこのグラフから、柏木恵子(1983)は、高校生時代の頃に高い自尊感情を持つことが、高い要求水準を持たせる、と述べています。いずれにしても、自尊感情の高さが、学歴、ひいては社会的な地位の高さと関連していることを推測させますし、自らに対する信頼が、色んな取り組みへの意欲に関わっているんだと言うことを教えてくれているように思われます。<br />
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最初にも述べましたが、不登校の児童・生徒さんは、この自尊感情(自己肯定感)が低下している状態と言えます。ですから、この自尊感情を高めてあげることが、不登校への重要な応援の一つとなるように思われます。ただし、そもそも自尊感情が低い状態ですから、少々ほめたぐらいでは上昇しません。また、自己や他者に対して自信をなくし懐疑的ですから、具体的な取り組みや、事実を認めたり、ほめたりしないと、ほめていること自体に対して疑いを持ったりする傾向があります。<br />
私が関わった事例では、1ヶ月ぐらい立った時にお子さんから「お母さん変わった?」などと言われたりしているようです。そのくらい続けないと伝わらないと言うことだと言うことです。 中には「、何もほめることなどない。いったい何をほめたらいいのだ」とおっしゃる方もかなり見えます。そういう場合は、「ありがとう」でもいいだろうし、「おはよう」もいいだろうし、「笑顔がいいね」でもいいように思います。<br />
「不登校で学校も行っていないのに、なんでほめてやらないかんのだ」とおっしゃる方も見えます。しかし、そうした時にお子さん達に、大概「親は自分が学校へ行けない思いを分かってくれない」と言われたりしています。こうなると悪循環に陥ります。そこで遠回りのようですが、自尊感情(自己肯定感)=自信をつけることから始めると言うことです。<br />
ただし、いじめであるとか、あるいは友人とのトラブルとか、明確な理由がある場合は、その理由に対処することで、登校できたりするケースも多いようです。<br />
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今回はここまでにします。<br />
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我が子が不登校になったら 続々編を書きました。併せてご覧下さい。<br />
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カウンセリングルーム 希望の翼です。<br />
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<a href="http://tubasa-counseling.com/">http://tubasa-counseling.com/</a>カウンセリングルーム希望の翼http://www.blogger.com/profile/06106733920079985562noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-992238785996396822.post-28496311416036802462014-04-04T18:00:00.002+09:002014-04-04T18:00:34.035+09:00青春・勉強もっと 発達障害の若者へ「大学」開講山本奈朱香 2014年4月4日17時45分<br /> プリントや映像でアフリカについて学ぶ学生たち=名古屋市中川区の見晴台学園大学<br /> <br /> 発達障害の若者のための学びの場が少しずつ広がっている。一般の大学に進学しても、なじめずにやめてしまう人も少なくない中、勉強からサークル活動まで楽しめるよう支援する。同世代と同じように、青春を味わってほしい――。保護者や指導者らの願いが背を押している。<br />
「なぜマンデラさんは投獄されたのか。みんなで考えてみましょう」<br />
名古屋市中川区のビルの1室に昨年秋、見晴台(みはらしだい)学園大学教養学部現代教養学科が開校した。3月7日、「世界の人々と文化」の講義をのぞくと、4人の学生がアフリカについて学んでいた。<br /> <br /> <br />
以上 朝日新聞 平成26年4月4日(金)<br />
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学びの機会が広がってきています。差別がなく、誰でもが学びたい時に、学びたいことを学べる機会や場所が、多くなることを願っています。カウンセリングルーム希望の翼http://www.blogger.com/profile/06106733920079985562noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-992238785996396822.post-38511599677680631922014-03-29T13:33:00.001+09:002014-03-31T15:49:14.297+09:00学力と親の収入<br />
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小学6年と中学3年を対象に昨年4月に実施した全国学力テストで、世帯収入や保護者の学歴が高いほど成績が良いことが文部科学省の分析で分かった。また、読書や新聞を読むことが学力向上に効果的であることも示された。家庭の状況に起因する子供の学力格差の存在は教育界では指摘されてきたが、全国規模の調査結果を基に数値として裏付けられたのは初めてという。<br />
(平成26年3月29日(土)、毎日新聞)<br />
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新聞紙面上には、グラフも載っていたが、それを見ると親の収入と学力の関係は、相関関係と言うより比例関係といった方がいいようなものだった。こうしたグラフなり情報なりを見て、親御さん方はどう思うのだろうか。<br />
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この2月で、都合により止めたのですが、私も3年ほど少ない人数の子達で、たいしたことも出来なかったけれども、無料塾というのをやっていました。勉強はしたい、けれどもという人も多いのではないだろうか。<br />
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以前通信制の高校で講師をしていたときに、私と同年代あるいはそれ以上の方々が、かなり受講生の中にいらっしゃっいました。お話を聞くと、「高校へ行きたかったが、中学を出てすぐに働きに出た。その思いをこの歳になって、果たしています」とか、あるいは、「中卒では役付にはなれないので、高卒の資格を取りに来た」などととおっしゃっていました。<br />
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「頑張った人が報われる社会」とは言うけれども、頑張りようもない人、学ぶ機会を奪われている人がいて、「循環」とは言うけれども、どうもそうした「循環」には縁のない、別のところの「循環」があって、その「循環」の中で回っているような気がするのは私だけなのだろうか。<br />
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こんな事を考えていると、この記事を思い出しました。しばらく前の記事ですが、<br />
中日新聞社説(2013年12月16日) です。<br />
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「みんなも同じ時代に生きていると想像してね」。地理の時間。シモ先生(43)の明るい声に励まされ、生徒たちは色鉛筆を手に、米大陸の先住民族インディアンの肖像画を描き始めた。<br />
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北欧フィンランドの首都ヘルシンキから東へ約百三十キロ離れた地方都市、コトカ市にあるランギンコスキ中学校。教員歴十八年のシモ先生は、脳機能の障害などで読み書きが難しい生徒たちの特別支援学級を受け持つ。絵を描くのは、言葉や感情を上手に伝えられない生徒たちにとって、表現力を養う工夫でもあるのだという。<br />
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人口約五百五十万人のフィンランドは、小国ながら二〇〇〇年以降、経済協力開発機構(OECD)加盟国を中心とする国際学習到達度調査で常に上位に位置してきた。「教育大国」を自任するのはそのためだ。応用力や読解力を養う総合学習の成果とも言われているが、エリート教育はされていない。高い学力の秘密はむしろ生徒間の学力差の小ささにある。成績下位の子どもが少ないことが水準を押し上げているのだ。<br />
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この国では親の経済力に関係なく、大学まで無償で学ぶ機会が保障される。公財政支出に占める教育費は13%弱。日本の9%を上回る。一学級の人数は二十人前後で、授業に応じてアシスタントの教師が配置される。<br />
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特別支援学級はさらに少人数で行われる。シモ先生の一人一人の力に応じたきめ細かな指導も、ハンディがある子どもをこそ手厚く支えようとするこの国の教育のあり方を表している。背景には、一人一人の学ぶ権利を大切にするという社会の合意がある。すべての子に支援を惜しまないと決めた教育が、格差の小さな学力と高い学力とを両立させている。<br />
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日本でも習熟度別授業などで教師を増やしているケースはある。でも一学級四十人の基準は減らない。財政難を理由に教育予算が削減されるなら、今以上に学校からゆとりが奪われるだけだ。フィンランドに日本が学べることは何か。コトカ市の学校現場を訪ねながら考えた。(以上中日新聞)<br />
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日本でも、学びたい人には大学まで無償で学ぶ機会が保障され、教育の機会が均等に与えられる事が出来ないものであろうか。せめて学ぶ機会が均等でなければ、公平な社会とは言えないように思われます。経済力の格差が、そのまま教育の格差になっている姿を見せつけられているように思われて仕方がない。<br />
そしてまた、その子が親になって、またその子が、と言う「循環」が、そこにあるように思われてしかたがない。<br />
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発達支援の問題を日頃から考えている私は、今日のニュースや、この中日新聞の社説を通して、改めて深く考えさせられている。カウンセリングルーム希望の翼http://www.blogger.com/profile/06106733920079985562noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-992238785996396822.post-55633271571835711042014-03-29T11:48:00.003+09:002014-03-29T11:48:51.538+09:00米国の子どもの68人に1人が自閉症、前回調査より3割増【AFP=時事】米疾病対策センター(Centers for Disease Control and Prevention、CDC)は27日、米国の子どもの68人に1人が自閉症を持っており、2012年に発表された前回の推計より30%増加していると発表した。<br />
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CDCが発表した米国の最新データは「自閉症と高いIQ(知能指数)を持つ子どもの割合は増加傾向にある」ことを示していると、CDCは声明で指摘している。<br />
前回の調査では、発達障害の1つである自閉症スペクトラム障害(ASD)を持つ米国の子どもは88人に1人の割合であるとされていた。今回の調査結果は、2010年に米国内11か所で行われた8歳児の診断の結果に基づいている。<br />
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自閉症の有病率は州によって大きく異なり、アラバマ(Alabama)州では175人に1人だが、ニュージャージー(New Jersey)州では45人に1人だった。<br />
また、前回に引き続き今回のデータも、男児の自閉症の発生率は女児の5倍であることを示している。自閉症と診断される割合は、女児は189人に1人なのに対し、男児は42人に1人となっている。<br />
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自閉症の子どもが増加した理由は不明だが、CDCによると、ASDの診断に用いられた基準とデータの収集に用いられた手法は前回と同じだという。米国小児科学会(American Academy of Pediatrics、AAP)は発表した声明の中で、早期発見と介入方法の改善が「急務」であることをCDCの報告書は示していると述べている。<br />
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【翻訳編集】AFPBB News<br />記事の著作権は株式会社クリエイティヴ・リンクに属します。<br />
日本はどうなのでしょうか。カウンセリングルーム希望の翼http://www.blogger.com/profile/06106733920079985562noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-992238785996396822.post-57492647529754711292014-03-09T11:24:00.001+09:002014-03-09T11:24:02.370+09:00発達障害抱える生徒の高校進学(通信制) 中学校生で、不登校の生徒さん、親御さんが、やはり一番気にしていることは、進学のことではないかと思います。新聞の中に、参考になるような記事がありましたので紹介したいと思います。<br />
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産経新聞<br />2014.2.27 10:29 (1/3ページ)<br />
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明蓬館高校の特別支援教育センターでは、個々の発達障害に応じた支援を行う。控室(奥)に常駐する教員に自身で指導を求める行動も生徒にとっての学びになる=東京都品川区<br /> 学習障害(LD)や注意欠如・多動性障害(ADHD)、自閉症スペクトラムと診断され、発達障害を抱えるとされる生徒の受け入れ体制を整えた通信制高校がある。将来の自立へ向け、学ばせたいという親の思いをくみながら高校卒業を目指すという。(日野稚子)<br />
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個別の指導計画<br />
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周囲に気を使わずに済むように衝立の付いた机に置いたノートパソコンで自習する生徒、隣接のオープンスペースで教員と向かい合って話をする生徒-。内閣府認定特区高校の明蓬館高校(福岡県川崎町)の特別支援教育センター(SNEC、東京都品川区)での様子は民間の自習室といった雰囲気だ。発達障害を抱える生徒だが、「単位取得のための課題提出が終わり、みんな落ち着いている」と校長兼同センター長の日野公三さんは目を細める。<br />
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平成21年4月に開校した同校はインターネットを通じて授業を配信、生徒は授業を受けて日々の課題を出しながら単位取得を目指す。在籍する生徒は382人。発達障害の生徒を受け入れるのが特徴で、25年4月にSNECを開設した。<br />
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発達障害の子供たちは、小中学校では特別支援学級へ通うなどして障害に応じた指導を受ける。しかし、「複数の生徒がいる教室に入るのが嫌とか、光や音に過敏になるなど、発達障害の影響はさまざま。こうした子供は特別支援学級に行っても落ち着いて勉強できず、勉強の仕方そのものを知らずにいる」(日野さん)。<br />
<br />
また、情動などから発達障害を疑っても学力に問題がないことから、子供自身や親が診断を拒否するなどして適切な対応が取られない場合もある。こうした生徒が中高生になり、鬱症状や引きこもり、摂食障害や暴力行為などの反社会的行動などの二次障害を起こし、発達障害を周囲が認識することも多いという。<br />
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三重県にも通信制・定時制の高校があります。私自身、その一つ、県立北星高校で講師をやっていました。この新聞記事のようなインターネットを使っての授業ではありませんが、スクールカウンセラーとして関わった生徒さん方も進学され、それぞれに、エンジョイしているように思われます。<br />
自由度が高く、それぞれのペースで学習することが出来るので、発達に課題を持って見える方々には、特に受け入れやすいのではと思われます。カウンセリングルーム希望の翼http://www.blogger.com/profile/06106733920079985562noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-992238785996396822.post-25651327161420252062014-02-17T17:52:00.003+09:002015-09-10T21:04:42.461+09:00我が子が 不登校になったら 不登校の児童・生徒の支援を考える際によく使われる表現に「不登校には時薬が効く」とか、「エネルギーがたまるのを待つ」とかがあります。<br />
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こうした表現、考え方にももちろん一理はあります。これらの考え方の根底にあるのは、自分でものを考え成長する力があるのだろうから、それを信じてじっくり待ちましょう。あるいは、精神的に疲れているのだから、少し時間をおいて、癒やされるのを待ってあげようと言う思いです。そして、そうしているうちにまた元気ができてきて、つまりエネルギーがたまって、回復すると言う考えです。<br />
しかし、私は、スクールカウンセラーとして、あるいは、いろんな悩みを持っておられる方々と接することで、この考え方に疑問を持つようになってきています。と言うより待っていてはいけないのではないかと考えています。<br />
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まず、不登校になっている児童生徒に、発達的な課題を持っているケースがままあります。こうした場合、例えば、心の理論であるとか、比喩・皮肉が理解できないなどの問題があったりすると、そのまま待っているだけでは、いっこうにエネルギーがたまってこないように思えます。相手が言っている言葉の裏表が理解できない状態では、実は本人には自覚がない場合が多かったりするのですが、当然言葉の行き違いが起こったりします。<br />
また、発達的な課題を抱えていて、本人がどうしていいか分からない状態の児童生徒さんもかなり居るように思いますし、そうした場合は往々にして、親御さん方々も、どう接していいか分からなかったりして、親子の関係が悪化し、悪循環を起こしたりするケースも多いように思われます。能力が高くて、成績もいい方の場合は、なおさらこじれる場合もあるように思われます。これが出来るのになぜこれが出来ないのか、それが不思議でならない。そうした状況を受け入れられないことも多々あるように思います。かといって、待てば改善されるかというとそうではないように思うのです。どうしていいか分からないときに、エネルギーがたまるのを待つというのは、果たしてどういうことだと言うことになりかねない。<br />
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もちろん発達的な課題に対処するには、それなりの知見が必要かも知れません。しかし、かといって、では待つのか、何もしなくてもいいのかと言う思いを持っておられる親御さんも多いのではないかと思われます。<br />
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ここでは、発達的課題があろうがなかろうが、まずやれることはないだろうかと言うことを考えてみたいと思います。<br />
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それで、まず、最初にエネルギーとはどのようなものかと考えてみます。意欲がない、やる気がない状態が、エネルギーがない状態と考えてみます。そうすると、その正体は、例えば、セロトニンやドーパミンなどのような脳内の神経伝達物質と考えることが出来るのではないかと思います。セロトニンやドーパミンは、意欲であったり、快感を感じさせたりするものです。とすると、そうした物質は、例えば朝日を浴びたり、散歩したり、運動したりすることで出てくると言われています。散歩が可能なら、自転車に乗っての運動などもかなり有効な方法のようです。<br />
そういうことでセロトニンやドーパミンなどが出てくる。つまり、意欲ややる気が出てくるとすれば、「時薬」より「単なる見守り」より、朝日を浴びるようにする、散歩に出かける、自転車に乗るなどの方がいいのではないかと考えてしまいます。また、散歩をしながら、徐々にでも、活動の範囲・種類を増やす方が理にかなっていると思われます。そして少しずつでも、学校の方へ近づくことも視野に入れたり、また、買い物などをすることで、家族の中での役割を果たすことも大きな意味があるように思われます。<br />
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<br />
<br />
また、森田直樹氏は「不登校は99%解決する」の中で1日に3つ以上ほめることが解決の方法と述べています。これも実は、エネルギー論の一つです。が、褒めることによって、セロトニンが出るだろうし、また、自尊感情が高まり、行動への意欲が促進されると思われます。従って、「時」を待つ方法とは全く異なり、積極的に働きかけてエネルギーを補給する方法かと思われます。また、行動療法的にも意味があるかと思います。<br />
<br />
有田秀穂氏によれば、リズム運動が、セロトニン神経を鍛えると述べています。その中には、上記のもの以外にチューインガムを噛むことも入っています。もちろんご飯をしっかり噛むことも含まれます。氏は他に呼吸法なども効果ありとデータを示しています。もちろん不登校の児童生徒に呼吸法がいいからと言って、いきなりやることはあまり現実的ではないかも知れません。<br />
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また、家の手伝いなどもとてもいい取り組みと思われます。例えば、おすすめは食事を作ることです。これには、まずプランニングをするという側面があります。大根を切ることは、当然その先に味噌汁であるとか、あるいはぶり大根なら、ぶり大根がイメージされているはずです。つまりメタ認知(自分が何をどう理解しているかについての理解)を鍛えることにもなると思われます。イメージ化の効果も期待できそうです。味噌汁ができあがれば、達成感もあります。もちろん本格的なものを作ることになれば、調べたり買い物をしたりという新たな活動へと幅も広がります。更に、出来た料理を家族が味わって「おいしい」の一言もあれば、充実感や存在感も生まれます。共感性にも効果がありそうです。そうしたことで、また、人と共にあることの充足感も生まれるように思われます。人と交わることのうれしさや、面白さを少しでも多くを体験することは、学校や社会へ出るモチベーションを高めるためには、どうしても必要なことのように思われます。<br />
当然、役割取得能力を高めるためにも有効のように思われます。他者の視点に立ってものを見、考えることも体験できるように思われます。食事を作る場合は、主に母親の立場であったりします。<br />
もちろん、お掃除であったり、お風呂当番だったり、それぞれの事情や本人の思いの中で取り組むことはその通りですが。<br />
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不登校になったときに家族は何が出来るかと言うことで少し書いてみました。何かのお役に少しでも立てればと思います。<br />
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この話の続編として、「我が子が不登校になったら 続」もアップしてあります。そちらの方も 読み合わせて下されば幸いです。<br />
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我が子が不登校になったら 続々編も書きました。併せてお読み下さい。<br />
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カウンセリングルーム希望の翼<br />
<a href="http://tubasa-counseling.com/">tubasa-counseling.com/</a><br />
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参考文献<br />
有田秀穂 セロトニン欠乏脳 日本放送出版協会<br />
森田直樹 不登校は99%解決する<br />
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カウンセリングルーム希望の翼http://www.blogger.com/profile/06106733920079985562noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-992238785996396822.post-65208037615774282092014-01-27T22:53:00.001+09:002014-01-28T20:50:35.988+09:00色覚の問題 1月27日(月)の日経新聞に色覚の問題の記事がありました。色覚異常の有無についての検査は、現在では行われてはいないが、以前は各学校で行われていた。私自身も検査者として対応した経験もありました。<br />
また、実のところ、私自身に色覚の異常があり、赤緑色盲という診断を受けています。そのために理科大好きさんだったのに、私は文化系への進学を余儀なくされました。そして国語の教師になった次第です。国語の教師をして良かったとは思いましたし、これはこれでとても面白かった。けれども、やはり好きであることを捨てきれずに、アマチュア無線をしたり、気象予報士の試験に2回も挑戦したりもしました。<br />
しばらく前に、理科に一番近い文系として心理学者になった人のことが話題となった。彼もまた色覚に異常があったようです。もちろん私は学者と言うことでもないし、理科に一番近いからと言って心理学を学んだわけでもないのです。が、もちろんその考え方や、とらえ方が、自然科学的と言うことも私を引きつけたことも事実ではあります。<br />
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話を日経の記事の方に戻しますと、色覚検査は、その結果次第では、その人の人生を大きく左右するものであることは確かです。現在は私たちの時代とは異なり、進路や就労にはさほどの支障はないようですが、やはり大きな影響を受けることは間違いないように思います。もちろん差別などあってはならないことは言うまでもないことですが。<br />
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しかし、私がここで述べたいことは、自己理解です。日経にも書かれていたように、色覚の検査がないために、本人自身もそうした自分の特性についての理解がなされていないことがあるように思われます。むろん周囲の者もしかりではないかと思います。自分でも自覚していないし、周りは言ってもらわなければ、もちろん分かりようもない。<br />
更には、検査がないことで、私が懸念することは、社会の中にも、そうした色覚に問題を抱えている人がいることすら、もはや忘れ去られているようにさえ思われます。<br />
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私は学生時代には、黒板に赤いチョークで書かれたりすると、更には、それに光が当たったりすると、もうお手上げで、字が見えなかった。日経によると、女性は少ないようですが、男性は20人に一人いるようです。つまり、クラスに一人や二人はいると言うことになります。貴方の周りにもいるわけでして。<br />
日経によれば、ある介護施設で、高齢者の顔色が分からない従業員がいて、それで眼科に行くように進められた方の例が書かれていました。こうした実社会に出て、初めて自分の特性に気がつく場合もの多々あるように思われます。<br />
自分の特性、この場合はあまりいい特性とは言えないかもしれないが、しかし、そのことを知ることで、その時は辛いけれども、そしてその時期も重要ではあるけれども、自らの特性に合った方向で進路の選択が出来るのではないかと、つい思うのです。それは周囲の者の、あるいは社会のあり方のためにも必要なことのなのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。<br />
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色覚に問題がある私の経験の中にも「エ、!?」とか「何で!?」と思うような経験がいろいろあります。が、先の私のブログにも書きましたが、発達の問題を抱えている人の中にはもっともっと「エ、!?」とか「何で!?」と思うような経験があるように思われます。それは周囲の者にとっても同じようにあるのではと推測します。私の場合は人から教えてもらって、「へえーそんな色だったんだ」と思うことが多々あります。発達の問題を抱えている人の場合も、お互いが教え合って、初めて「そういうことか」と思うようなことが多々あるように思われます。<br />
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しかし、私の場合もおそらく検査をやっていなければ、何ら自覚もなく、「何かおかしいな」と思いながら、違和感を感じながら、生活しているのかなと思います。それは色覚の問題に限らず、発達の問題を抱えている方々にも、同様だと思われます。<br />
もちろん、そのような問題があろうがなかろうが、結局は人はお互いが、わかり合うためには「語り合うなり」しないといけないことであるように思います。それが検査やアセスメントのを介在させるか否かの違いがあるかもしれませんが。<br />
だから、検査やアセスメントは、私の意見としてはやはり必要なように思うのですがいかがなのものでしょうか。<br />
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カウンセリングルーム希望の翼http://www.blogger.com/profile/06106733920079985562noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-992238785996396822.post-23841071772189063122014-01-26T14:00:00.002+09:002014-01-26T14:00:32.527+09:00発達の問題とアセスメント 自閉症スペクトラム障害の問題はよく言われるように①コミュニケーション②社会性③想像性 の問題ですが、実はその根底に、認知・言語、感覚・知覚の問題がある場合が多いようです。従って、情緒や対人関係にのみ焦点を当ててアプローチしようとしてもうまくいかない場合が多かったりします。<br /> 例えば、学校なんかでは、生徒指導や生活指導とかで、問題を起こした児童生徒に対しての指導として、種々の取り組みが行われます。しかし、この指導が、なかなか通らないと言ったことがしばしばあったりします。勉強ができるのに、能力が高いのに、なぜと思われるケースもよく見受けられます。このような場合は、認知や感覚・知覚に問題がないかのアセスメントをする必要があるように思います。認知や感覚・知覚の過敏といった問題が、実は本人の困り感に直結している場合が多く、また、本人自身もこれを理解していないケースも多いのです。<br /> 事例で考えてみますと、ある中学生の女子生徒で、不登校で、1週間も2週間もお風呂に入らないし、どうもおかしいと言うことでしたが、よくよく聞いてみると、過敏性があって、どうにも入浴は嫌だと言うことでした。一般的には、お風呂は本当に気持ちのいいもので、疲れもとれるし癒やされる。だから、なぜ入らないのだと言うことになるのですが、本人にとっては苦痛そのもののようでした。<br /> また、他の事例で考えますと、ある方は「念」の字を書き写すのに、何回も何回も見ながら、少しずつ書き足して、書き足しして、書き写しの課題を完成させました。ちなみにこの方は、全体視知覚の課題に関しては、満点でした。細かい細部の視知覚、細部視知覚に関してはかなり問題を抱えているようですが、全体視知覚に関しては、問題ないと言うことです。<br /> 全体視知覚に問題があると、心の理論の獲得、つまり対人関係に問題を抱えたりするケースが多くなってきます。反対に、細部知覚に問題を抱えると、文字や数概念の形成が弱く、文字は読めても文章理解や算数、数学の学習に困難を示す場合が多いようです。<br /> もう少し付け加えて言いますと、同じようにアセスメントした方に、四十代の方が見えますが、この方は、全体知覚の問題を見事に外していました。対人関係のトラブルを抱え、悩んでおられます。おそらく、この方は長い間、このようなものの見方をしていたと思われます。私たちの情報の多くは、目と耳から獲得します。もちろん舌であったり、皮膚であったり鼻であったりもしますが。いずれにしても、そうした情報の入力に偏りがあったとすれば、必然的に、ものの見方も影響を受けると思われます。<br /> お子さん方の中には、集団から外れてしまい、活動ができないと言う問題がある方もいますが、そうした方には、聴覚の過敏さや集団遊びのルールが難しくて理解できないなどの問題を抱えていたり、刺激に振り回されやすいと言った問題があったりします。<br /> また、LDの方の特徴の、いわゆるだらしなさの問題は、運動協調障害による不器用さのためだったりする場合があります。児童生徒さんが、だらしない形で授業を受けていたりすると、当然先生方や親御さんは指導します。それは至極当たり前のことですし、他の生徒さんの手前もあります。ところが、本人にはそれがなかなかできなかったりします。「母が言っていることは分かる。でも、できない。それが悔しい。」と、文章に書いている方が見えました。こうした場合、先ほども書きましたが、「本人自身にもなぜなのか分からない」ケースも多いように思います。<br /> 本人さんが分かっているつもり、分かるだろうと言うことで、私自身が過重な負担を強いてしまったケースもかなりあるように思います。誠に申し訳ないことです。<br /> まとめて言えば、やはり一人一人のアセスメントを丁寧に行う。また、一人一人の思いを丁寧に聞くと言うことが大切なんだと言うことを、日頃のカウンセリングを通して、つくづく思うところです。 カウンセリングルーム希望の翼http://www.blogger.com/profile/06106733920079985562noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-992238785996396822.post-76879737673362535342014-01-04T17:16:00.001+09:002014-01-04T17:16:44.935+09:00入学試験の記事ですパソコン使用 入試で配慮<br />
「大学全入」時代の到来で入学生が多様化し、知的な発達の遅れはないが、学習や行動面で困難がある発達障害の大学生が増えてきた。<br /> 高校まで特別支援教育で一人ひとりに応じたサポートを受けてきた、こうした学生を、大学でどう支援するか。現状と課題を探った。<br />「画期的ケース」<br /> 大学入試での配慮が、発達障害の学生の未来を開いたケースがある。<br /> 今月6日、鳥取大(鳥取市)の演習室で行われた「地域政策学ゼミ2」の授業。「憲法9条は他国にとっても戦争抑止力になるのではないか」と男子学生が発言すると、議論が一気にヒートアップした。<br /> 問題提起したのは、地域学部地域政策学科2年の斉藤真拓まひろさん(22)。斉藤さんは発達障害の一種、アスペルガー症候群だ。人間関係を築いたり、曖昧な表現を理解したりするのが苦手。聴覚過敏でもあり、雑音を減らす機能があるヘッドホンを授業中でも欠かせない。<br /> 以前から数学が大好きだった。「数式の無駄のなさと機能美」にひかれた。特別支援学校高等部2年のとき、教師から「大学で勉強した方がいい」と助言を受けたのをきっかけに、進学を目指すように。しかし、受験の際に最大のネックとなったのは、「書字障害」があることだった。<br /> 文章の読解力は人並み以上だが、文字を書くのに困難を伴う。「漢字は小学2年生レベル」と診断を受けたが、パソコンのワープロ機能を使えば、難しい文章でもすらすらと書ける。障害や病気を抱えた若者の進学を支援するプログラムに参加し、地元の同大のAO(アドミッション・オフィス)入試を受けることを決めた。2011年秋の試験では小論文が課されたが、パソコン使用を認めるよう診断書などを添えて申請した。<br /> パソコン使用の申請は、同大にとっても初めてのケースだった。ワープロの漢字変換機能を使えば誤字脱字が減り、他の受験生との不公平を生みかねない。一方で、障害への合理的配慮という側面に立てば、認めるべきだとの意見も出た。<br /> 「例えば、手が動かせない障害がある受験生がいれば、代筆での受験もありえる。能力がある受験生への門戸を、手書きという方法にこだわって遮断してしまう方が問題が大きいとの結論に達した」。藤田安一・同学科長(61)はそう説明する。<br /> 斉藤さんを支援した近藤武夫・東京大先端科学技術研究センター准教授(37)によると、入試でのパソコン使用は身体障害者で前例があるが、発達障害者に対して認められたのは初めてという。「手書きかワープロかという表現手法よりも、頭の中にある考えを論理的に表現できるかどうかをみた鳥取大学の判断は、発達障害者への合理的配慮を示したもので、画期的なケースだ」と評価する。<br />大学院目指す<br /> 斉藤さんは小論文に加え、個人面接、集団討論でも上位の成績で合格。今は大学院進学を目指し、充実したキャンパスライフを送る。「日本では障害者の社会進出は、人権面ばかりから論じられてきた。統計学などを用いながら、経済効果という観点からその重要性を行政に働きかけられる研究者になりたい」<br />
斉藤さんの入試の際に試験官を務め、今は指導役となる相沢直子准教授(47)は「論理的思考力に優れ、いつも論点となるテーマを提示してくれる。学ぶ意欲も高く、他の学生にも刺激になっている」と話す。<br />
診断ある学生 前年比394人増<br />
日本学生支援機構の調べでは、2012年5月1日現在で発達障害の診断がある大学生は1573人(前年比394人増)だった。大学から何らかの支援を受ける学生は、診断書がない者を含めると3508人(同590人増)。支援を申し出ていないケースも多いと推測されている。<br />
11年の大学入試センター試験から、発達障害の人も試験時間延長などの特別措置を申請できるようになったが、パソコン使用は含まれていない。また、16年4月からは「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」が施行され、障害学生への差別禁止と合理的配慮の提供が、国公立大では義務化、私立大では努力義務化されることになり、支援態勢整備が急がれている。<br />
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(2013年12月27日 読売新聞)<br />
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発達に偏りがあったりしても、才能一杯の方々が見えます。いろいろな取り組みがどんどん行われるといいですね。カウンセリングルーム希望の翼http://www.blogger.com/profile/06106733920079985562noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-992238785996396822.post-46834559520497330802014-01-04T17:11:00.001+09:002014-01-04T17:11:26.168+09:00障害者のトラブル時に支援者育成 滋賀県での取り組み障害者のトラブル時に支援者育成 湖国の福祉関係者ら<br />
京都新聞 2013年12月31 <br />
<br /> 知的障害や発達障害がある人が、犯罪につながるトラブルを起こしたり、警察に逮捕された場合に福祉の支援体制を整える「トラブルシューター」の育成に滋賀県内の福祉関係者らが取り組んでいる。障害がある人たちは十分な意思疎通ができず、周りの障害への理解不足から誤解されるケースがあるといい「障害の特性に対する理解を広げたい」としている。<br />
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障害者福祉施設「大津市立やまびこ総合支援センター」によると、障害がある人たちは障害の特性で、強いこだわりや周りとコミュニケーションがうまく取れないことがあるという。そのため、じっと人を見つめたり、いきなり人の物に触るなどしてしまい、警察から注意を受けたり、逮捕されることがあるという。<br />
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トラブルシューターは、障害者の権利擁護活動をするNPO法人「PandA-J」(東京都)が考案。障害がある人たちがトラブルを起こしたり逮捕された時に、警察や被害者らに障害の特性を説明し、理解を求める。その後、トラブルや事件が起きないように、福祉支援体制や生活環境を整える。同NPOの養成セミナーを受講すれば修了証がもらえ、トラブルシューターと認定される。<br />
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滋賀県内では2011年4月に社会福祉士や弁護士、臨床心理士ら十数人が集まって勉強会を発足させた。11月には大津市内で同NPOの養成セミナーを開き、約60人が参加。刑事手続きについて弁護士から説明を受け、精神科医からは罪を犯した障害者の特徴について話を聞いた。<br />
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取り組みを広げているやまびこ総合支援センターの相談員越野緑さん(38)は「事案が起きた時にすぐに動けるネットワーク体制を作りたい。行政関係者や企業など障害者に関わりのある幅広い人たちに参加してほしい」と話している。<br />
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このような取り組みが、各地に広がるといいですね。支援と言うより、お互いがお互いの関わり合いの中で、平等な立場で、人として。カウンセリングルーム希望の翼http://www.blogger.com/profile/06106733920079985562noreply@blogger.com0